実はトップ営業スタッフはマニュアルトークを使っていないー電通B2Bイニシアティブ

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実はトップ営業スタッフはマニュアルトークを使っていない

実はトップ営業スタッフはマニュアルトークを使っていない

経営者や営業マン向けの営業サポートコンサルティングを行っている菊原と申します。「対人恐怖症」にまで陥りながらも新たな営業スタイルを確立してトップ営業マンになった私の営業の考え方をシリーズで配信していきます。

第12回目の今回は「トップ営業スタッフがお客様の信頼を獲得する方法」をテーマにお話し致します!!

新型コロナウイルスの影響で営業方法が従来から様変わりしている中で、営業方法に迷うことが増えてきた方に少しでもお力になれば嬉しいです!

マニュアルトークではお客様の気持ちは動かない

スマホの買い替えをしようとショップに行った時のことです。

展示されている最新モデルを見ていると一人の店員さんが近づいてきます。

 

店員「スマートフォンの買い替えをお考えですか?」

私「はい、今すぐというわけではありませんが」

店員「そうですか、今はどんなタイプをお使いですか?」

 

私がスマホを見せると「詳しいデータを調べたい」と言います。

お願いすると、タブレットでデータ見せながらこう言ってきます。

 

店員「このタイプは既に動きも悪くなっていますし、電池が弱くなってくる頃ではないでしょうか?」

私「動きも普通ですし、電池もまだ十分な感じがしますが」

店員「今はそうかもしれませんが、買ってから結構経っていますしすぐにお困りになると思いますよ」

 

現状確認トークからの、”買わないと困ることになりますよ”という恐怖モチベーション系のトーク

よくある組み立てです。

私がそのトークに乗る気がないことを判断した店員さんは、今度はメリット型のトークに移行します。

 

「スマホのスピードが上がる事でのメリット」→「”今なら在庫があります”というクロージング」

 

内容はともかく”ザ・マニュアルトーク”という感じしかしなかったのです。

この店員さんからまったく人間味を感じませんでした。

10分程度話をして、購入せずにお店を後にしました。

お客様のニーズは十人十色、型に当てはめてはならない

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苦戦している営業スタッフが会社から教えられているマニュアルトークを忠実に実行しています。

お客様は十人十色。

人によってニーズも違えば、欲しいポイントも違うのです。

 

もし先ほどのスマホショップの店員さんが「今お使いのスマホで困っていることはありますか?」

と聞いてくれたらどうだったでしょうか。

私は「本体の大きさはそのままで画面を見やすくしたいです」と答えたでしょう。

その機種を提案してくれれば間違いなく買い変えたと思います。

 

お客様のニーズを聞かずマニュアルトーク通りに伝えてもいい結果につながりません。

営業スタッフ側は満足するかもしれませんが、お客様は「そんなこと聞いていないし」とガッカリしています。

今は情報社会です。

スペックや性能などの情報は調べればすぐに手に入ります。

そんなトークを続けていれば、すぐにAIに取って代わられてしまうのです。

実はマニュアルトークが足を引っ張っていた・・・

過去の私はマニュアルトークを忠実に実行していました。

私がハウスメーカーの営業スタッフ時代のことです。

モデルハウスに来場するお客様に軽く挨拶した後、さっそくマニュアルトークを展開させます。

 

私「どうですかお客様、このリビングは広く感じませんか?」

お客様「まあ、そうですね」

私「リビングが広く感じる理由は窓を大きく設置しているからなんですよ」

お客様「へぇ (※心の声 広いリビングなど希望していないよ)」

私「壁の端から端まで窓が設置できるのは当社だけです!」

お客様「そうですか (※心の声 窓を広くしたくないし・・・)」

私「こうした設計ができるのは強靭な柱を使用しているからです、こちらをご覧ください。他社と比較しても全然大きさが違うのが分かります」

お客様「・・・(※心の声 柱の太さ?興味ない・・・)」

 

このように次から次へとマニュアルトークを披露していました。

トークに熱中するあまり、お客様の興味とズレていることに気がつきません

最後まで言いきった私は「よっし!マニュアル通りすべての事を伝えられたぞ」と満足していたのです。

 

しかし、結果はまったく出ませんでした。

お客様は興味のない説明をしてくる営業スタッフに用はありません。

この時はまさかマニュアルトークが足を引っ張っている、とは夢にまで思わなかったのです。

トップ営業スタッフは本当の信頼関係を築いている

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トップ営業スタッフはほぼマニュアルトークなどしていません。

間違ってもお客様の要望を無視して勝手に話を進めるといった愚行はしないのです。

 

好例をご紹介します。

近くのゴルフショップに行った時のことです。

まずは自然な会話から、ゴルフの悩みを聞いてくれます。

私の悩みを聞いてくれた上でいろいろなアドバイスを頂きました。

ここまでなら普通であり、ちょっと感じのいい店員さんというくらいです。

しかし、この店員さんは購入しようとしている私に対してこんなことを言ってくれました。

 

「実はこのクラブはネットで購入した方が安いんですよ」

 

その後に冗談ぽく「まあ、うちで買ってもらうほうが嬉しいんですけど」と付け加えたのです。

まったくもってマニュアルトークを無視しています。

 

とにかくこの店員さんに心から感激しました。

一度は「ネットで買おう」と決め、お店を出たものの、どうしてもこの店員さんから買いたくなり同じ日に再来し、この店員さんから購入したのです。

購入後話を聞けば、やはりトップ販売員だというではありませんか。

それからは何かあるたびにこの店員さんから買うようになり、知り合いも紹介しています。

 

多くのトップ営業スタッフ達はマニュアルトークのかわりにお客様に対して「一番いい方法」を提示しています。

それが自分の利益にならないとしても、長い目で見れば結果につながることを体感的に知っているのでしょう。

こうしたスタンスの営業スタッフがお客様の信頼を獲得し、ダントツの結果をたたき出すのです。

参考文献:「稼げる営業マン」と「ダメ営業マン」の習慣

obi

「稼げる営業マン」と「ダメ営業マン」の違いは、ズバリ『些細な習慣の違い』です。

小さな習慣や考え方、行動の違いから稼げる営業マンを目指すための本です。

7年間のダメ営業マンから稼げる営業マンに変わった経験を持つ私からの50項目のメッセージです。

1項目4ページで読み切りタイプのため、どこからでも読めます。

たった1つの習慣が変わっただけで流れが変わります。

これをきっかけにして、ぜひ稼げる営業マンになってください。

Amazon.co.jp:「稼げる営業マン」と「ダメ営業マン」の習慣:菊原 智明

 

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PROFILE

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営業サポート・コンサルティング(株)代表取締役

菊原 智明(きくはら ともあき)

群馬県生まれ。大学卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。「口ベタ」、「あがり症」に悩み、7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。「対人恐怖症」にまで陥るも、“訪問しない”“お客様に望まれる”営業スタイルを確立。突如、顧客の90%以上から契約を得て4年連続トップの営業マンに。約600名の営業マンの中においてMVPを獲得。