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お客様からの反応率を上げるならDNAに組み込まれている本能を刺激する

お客様からの反応率を上げるならDNAに組み込まれている本能を刺激する

経営者や営業マン向けの営業サポートコンサルティングを行っている菊原と申します。「対人恐怖症」にまで陥りながらも新たな営業スタイルを確立してトップ営業マンになった私の営業の考え方をシリーズで配信していきます。

第7回目の今回は「お客様からの反応率を上げる方法」をテーマにお話し致します!!

新型コロナウイルスの影響で営業方法が従来から様変わりしている中で、営業方法に迷うことが増えてきた方に少しでもお力になれば嬉しいです!

「ぜひ時間を取ってください」というアプローチは無視される

どこかで一度お会いした営業スタッフから「一度ゆっくりとお話がしたいのでお時間を取って頂けないでしょうか?」といったメッセージが届いたとします。

あなたはどう返信しますか?

よほど暇な人は別として、普通は「申し訳ございません、今はバタバタとしておりまして。必要となりしましたらこちらから連絡します」と当たり障りなく断るはずです。

 

私自身もメールやSNS経由で「ぜひ一度、情報交換もかねてお話しできればと考えております。お時間取って頂けますか?」といったメッセージを頂きます。

声をかけてもらうこと自体は嫌ではありません。

しかし、そのメッセージから「きっと売り込みされるのだろうな」と疑ってしてしまいます。

顔を会わせた人なら先ほどのように当たり障りなく断り、知らない人からでしたら返信しないでそのまま放置してしまうのです。

このようにアプローチしても反応は期待できません。

される立場になるとそれがよく分かります。

 

とはいえ営業スタッフとして商談のチャンスを得るためにお客様に対してアプローチすることは必要なことです。
 
・名刺に記載されているアドレスに送る

・会社の公式アドレスに送る

・問い合わせフォームから送る

・SNSを探して送る

などなど。

 

ありとあらゆる方向からアポイントを取ろうと試みます。

しかし、なかなか反応がない・・・

これが現実なのではないかと思います。

漠然と声をかけていても誰も反応してくれません。

その他大勢の営業スタッフに紛れてしまえば、いくら頑張っても結果は出ないのです。


img2

「まずはお客様の役に立つ」と考えるのはいいことだが・・・

いきなりアポイントを取ろうとしても反応率は低くなります。

そこで「まずはお客様の役に立とう」と考えて情報提供します。

これは素晴らしい考えです。

だた「情報提供してもなかなか思うような結果が出てこない」と悩んでいる営業スタッフは少なくないのです。

知人の営業スタッフは「週に一回はお役立ち情報を送っているのに何も反応がない」と嘆いてしました。

 

もしかしたら、あなたはお客様に対して「もしお時間がありましたら参考にして頂ければ幸いです」といった感じで提供していないでしょうか?

お客様はこういったメッセージを読んで「今は時間があるぞ、読んでみようか」とはなりません。
たとえそのお客様にとって役立つ内容であったとしても無視されてしまいます。
やはりお客様が興味を持ってもらえるような工夫が不可欠になってくるのです。

 

このようにお話しすると「じゃあ、お客様が得する情報を送ればいいんだな」と思うでしょう。
しかし、今は情報にあふれています。

“得する情報です”といって振り向くお客様はほとんどいないのです。

トップの営業スタッフはこっそりこの原則を使っている

お役立ち情報を送っても得する情報を送っても思うような反応がない。

ではどうすればいいのでしょうか?

ここでぜひ知って欲しい重要な原則があります。


その原則とは

【 得をする < 損したくない 】

ということです。
 
これが分かっているか分かっていないかで反応率は大きく変わります。

人間は、得するより“損したくない”気持ちのほうが強いのです。

トップ営業スタッフというのはこの原則を知っています。

上手く利用してお客様から高い反応を得ているのです。

人間のDNAに組み込まれた”損失回避性”を活用せよ

img3ノーベル経済学賞を受賞した行動経済学者、ダニエル・カーネマンの”プロスペクト理論”によると”人は損失を避けたいと思うあまり、合理的ではない選択をしてしまう”とされています。

また”なにかを得たときに感じる喜びより、同じものを失ったときに感じる悲しさの大きさのほうが大きい”というのです。

これはプロスペクト理論の1つにある”損失回避性”というものからきています。

損失回避性とは手に入れて得をするよりも損をすることを回避する方を選ぶ心理作用のことです。

 

”機会損失性”の理論が効果的な理由は私たちの体の中にあるDNAに関係するとも考えられます。

DNAとは、簡単に言えば親から子へ引き継ぐ設計図なようなものです。

そのDNDの中に“快楽より苦痛を避ける方を優先する”といった性質があるのです。

 

【 得をする(快楽) < 損したくない(苦痛を避ける) 】

ということになります。

ようするに”得をしますよ”ではなく”これをしないと損をしますよ”と訴えかけた方が反応率は高くなるということです。

見逃したものはよく悔しく感じる

身近なところで言えば”見ていたドラマを見逃した”というのは悔しいものです。

見ていたドラマの録画ができておらず見逃し配信もない。

こんな時は何が何でも見ようと必死に探すものです。

 

ハウスメーカーの営業スタッフ時代のことです。

この心理を使い、結果を出したことがあります。

お客様が建てた家を引渡しまでの間、お借りすることがありました。

そこで見学会をさせて頂き、見込み客を集客していたのです。

会社ではこのような内容でご案内していました。

 

【40坪 完成現場見学会】
~実際に建てた家を見ることが一番参考になります~

これは”得をします”といった提案です。

案内をお客様に送ると2日間で平均5、6組のお客様が来場になりました。

その時は「まぁ、このくらいの数が普通なんだろう」と思っていたのです。

 

あるお客様とのことです。

引渡しのスケジュールが厳しく2日間だけお借りすることになりました。

2日間限定だったこともあり、タイトルをこのようにしてみたのです。

【2日間限定 完成現場見学会】
~この建物を見学できるのはこの日しかありません~

 

このご案内を送ったところ2日間で15組のお客様にご来場いただきました。

”見たら参考になります”ではなく“見学できるのはこの日だけです”と伝えたことで3倍の結果が出たのです。

これを見たお客様は「これを逃すと損をする」と感じて行動したのでしょう。

 

その後も現場見学会をする際”これを逃すと次はありません”といったニュアンスを伝えるようにしました。

同じように多くの見込み客を集客できたのです。

これによって多くの契約を頂くことが出来ました。

 

商談してもらえるチャンスを取得するために様々な活動をしているでしょう。

同じ労力、時間、コストをかけるのでしたら反応率が高いほうがいいですよね。

今回ご紹介した人間が本来持っている”苦痛を避けるほうを優先する”ということを意識してアプローチしてみてください。

それだけで何倍も反応率は上がってきます。

そして反応率に比例して契約数も上がっていくのです。

参考文献:営業マンは、「書く力」を磨け

obi

この本は営業で結果を出すための「書く力」にフォーカスして書いております。

これからは「書く力」を身につけた営業スタッフが圧倒的に有利になります。

お客様に対して具体的に”何を・どう・具体的に”書いて伝えればいいのかという「セールスライティング」の極意が学べます。

お客様とムリに会わず、ムダに会わずに成果を上げたい人におススメです。

Amazon.co.jp: 営業マンは、「書く力」を磨け: 菊原 智明

 

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PROFILE

プロフィール写真

営業サポート・コンサルティング(株)代表取締役

菊原 智明(きくはら ともあき)

群馬県生まれ。大学卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。「口ベタ」、「あがり症」に悩み、7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。「対人恐怖症」にまで陥るも、“訪問しない”“お客様に望まれる”営業スタイルを確立。突如、顧客の90%以上から契約を得て4年連続トップの営業マンに。約600名の営業マンの中においてMVPを獲得。