B2B Compass
経営者や営業マン向けの営業サポートコンサルティングを行っている菊原と申します。「対人恐怖症」にまで陥りながらも新たな営業スタイルを確立してトップ営業マンになった私の営業の考え方をシリーズで配信していきます。
第10回目の今回は「ポジティブな気持ちになれる発信情報」をテーマにお話し致します!!
新型コロナウイルスの影響で営業方法が従来から様変わりしている中で、営業方法に迷うことが増えてきた方に少しでもお力になれば嬉しいです!
INDEX
今やどの業界でもAI化が進んでいます。
コンビニはセルフレジが増え、飲食店ではタブレット注文し配膳ロボットが料理を運んでくるのが常識となりました。
このような状況を目の当たりにして「営業は大丈夫だろうか・・・」と不安になる人もいると思います。
営業の世界も例外ではありません。
先日、営業支援ソフト大手の社長とお会いした時のことです。
最新の営業活動について教えてもらいました。
商品説明にはすでにAIが導入されています。
お客様はタブレットを使い、質問事項を選択していきます。
それの回答によってAIが分析してベスト提案をします。
これが一番契約率が高いというのです。
この社長の考えでは「これから営業スタッフは今までの3割程度いればいい」と話していました。
ただし、社長は「富裕層は人とのやり取りを重視しますし、必要とされる営業スタッフの価値はどんどん上がる」とも言っていました。
今のお客様はどんな営業スタッフを必要としているのか?
それが分かればどんなにAI化が進んでも問題ないのです。
AIの方が契約率が高くなっていく時代です。
こんな時代に気合と根性で乗り切ることはできません。
これから営業スタッフとして生き残る為、クレバーな戦略が必要になってきます。
その戦略の一つとして”文章でお客様と信頼関係を構築していく”ということです。
いつの時代も結果を出している営業スタッフはお客様との関係づくりが上手いのです。
近年、お客様と営業スタッフとの関係が希薄になっていく中、深く入り込むには”書く力”を活用するしかないのです。
ただし、ただ単に「こんな情報ですよ」といった内容を送ってもインパクトは与えられません。
受け取ったお客様が良い印象を持って頂かなければ意味はないのです。
今は情報で溢れています。
そしてその情報のほとんどがネガティブな内容です。
ニュースやネットを見ればすぐに実感できると思います。
ほとんどの人は知らず知らずのうちにネガティブな思考に支配されることになります。
そこへ、営業スタッフからマイナスな情報が届いたらどうでしょう?
この人とは関わりたくないと思うものです。
そうであるなら、逆に「この営業さんから届く情報を見ると元気になる」といった内容を送る必要があります。
多くのお客様はポジティブな気持ちになれる情報を求めているのです。
私の研修では隣同士2人組になって「ここ最近で一番楽しかったこと」を話してもらうようにしています。
知らない同士だと気まずいですし、会場も盛り上がりません。
学習効果が下がるのです。
このワークをするようになってから参加者は前向きになり、知らない人同士だったのにも関わらず短時間に仲良くなっていました。
ポジティブな情報を出し合う方がいい関係を構築しやすいのです。
結果を出している営業スタッフはこのことに気が付いてします。
ですから意図的に“ポジティブな情報”を発信するようにしています。
こうしてその他大勢の営業スタッフから抜け出しているのです。
お客様との関係構築の最大のポイントは“営業スタッフの人間的側面を伝える”ということです。
そして、受け取ったお客様が「この営業さんは明るそうだし、信頼できそうだ」というイメージを持ってもらうことです。
自分のことを伝えるなら「年金の受給が先送りになり不安な吉田です」ではなく「50歳になってからヨガと楽器を始めて毎日が楽しい吉田です」と伝えた方がいいのです。
お客様にはとにかくホジティブなイメージを与えるようにしましょう。
ちょっとやり過ぎかなぁ、と感じるくらいでちょうどいいのです。
まずはお客様に対してポジティブな印象を与えるようにしましょう。
それを基本としてもう1つ知って欲しいことがあります。
それは”お客様の生理的欲求に訴えかける”ということです。
このポイントをおさえることでよりお客様に響くようになるのです。
あなたは”マズローの5段階欲求”という言葉を聞いたことがありませんか?
マズローの5段階欲求とは、アメリカの心理学者、アブラハム・マズローが考案したもので、「人間の欲求は5段階に構成されていて低階層の欲求が満たされると、より高次の階層の欲求を欲するとされる」というものです。
マズローの5段階欲求はまず一段目の“生理的欲求”から始まります。
生理的(食欲、性欲、睡眠欲など)の欲求が満たされてから“安全欲求、社会的欲求、承認欲求”と進んでいくようになっています。
そしてすべて満たされたとき“自己実現の欲求”にたどり着くというものです。
つまりお腹が究極に減っている状態ではそれ以外のことは考えられないということです。
5段階なので「やはり頂点にある自己実現が一番重要なのかな」といった印象を持つかもしれません。
しかし、一段目の“生理的欲求”が最も影響力があるのです。
ようするに「夢を叶えましょう」では読み手の心は動かないということです。
そうではなく、まずは文章で“マズローの第1段階”の内容を伝えるようにします。
などなど。
こういった内容の方が読み手に確実に響くのです。
まずはあなたの自信についてポジティブなイメージを与えてください。
その上で生理的欲求を満たす内容を提供し続けるのです。
こうした営業スタッフは営業がAI化されてもずっと必要とされ続けるのです。
この本は今までやってきた営業の働き方を見直し「ラクして売れる」ための秘訣が「100個」網羅されています。
120点超のイラスト・図解つきで、分かりやすくスラスラ読めます。
現在営業コンサルタントとして、1万5千人以上の営業スタッフを指導・改善してみえてきた「長く活躍する人に共通する営業術」を大全としてまとめた本です。
新人からベテラン営業スタッフまで読みごたえのある1冊です。
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営業サポート・コンサルティング(株)代表取締役
菊原 智明(きくはら ともあき)
群馬県生まれ。大学卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。「口ベタ」、「あがり症」に悩み、7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。「対人恐怖症」にまで陥るも、“訪問しない”“お客様に望まれる”営業スタイルを確立。突如、顧客の90%以上から契約を得て4年連続トップの営業マンに。約600名の営業マンの中においてMVPを獲得。