経営者や営業マン向けの営業サポートコンサルティングを行っている菊原と申します。「対人恐怖症」にまで陥りながらも新たな営業スタイルを確立してトップ営業マンになった私の営業の考え方をシリーズで配信していきます。
第15回目の今回は「ディープヒアリングで契約を取る方法」をテーマにお話し致します!!
新型コロナウイルスの影響で営業方法が従来から様変わりしている中で、営業方法に迷うことが増えてきた方に少しでもお力になれば嬉しいです!
INDEX
説明が上手い人はいるが話を聞いてくれる人は少ない
営業で結果を出すには“お客様から要望を聞き出す”ことが重要になってきます。
そう聞いて否定する人はいないでしょう。
ヒアリングは営業の基本です。
ただ、これを本当の意味で理解している営業スタッフは多くはありません。
買う立場で営業スタッフや店員さんと接することがあります。
その中で「説明が上手いな」と感じる人はわりといます。
警戒心を解くトークから始まり、メリットの説明に移行していきます。
興味を引くような言葉を使いお客様を飽きさせません。
確かに上手いのですがこちらの話は聞いてくれないのです。
ストレスが溜まります。
こういった営業スタッフや店員さんと会うたびに「話を聞いてくれる人は少ないんだな」と思うのです。
トップ営業スタッフはディープヒアリングの能力に長けている
ごくまれに「こんなところまで深掘りしてくれるのか」と感心する人と出会うことがあります。
お客様の奥底の考えを聞いてくれます。
こういった人に話を聞くとだいたいトップ営業スタッフもしくは上位ランクの営業スタッフなのです。
通常の営業スタッフもヒアリングはします。
- 予算、月々の払い
- 大きさ
- 時期
- 商品の要望
などなど。
もちろんこういった項目も大切です。
基本的な情報も丁寧に聞き取る必要があります。
しかし、結果を出すために“ディープヒアリング”が不可欠になってきます。
トップ営業スタッフは例外なくその能力に長けているものです。
トップ営業スタッフは意外なことを聞いている
トップ営業スタッフに会うと「どんな質問をしていますか?」と聞くようにしています。
可能であれば質問リストを見せてもらうことも。
質問リストを見せて頂くと「こんなことまで聞くの?」というような内容が含まれていることが多いのです。
意外にも質問の内容はポジティブなことばかりではありません。
以前、お会いしたトップ営業スタッフは「お客様の恐怖ポイントなども聞き込みます」と言っていました。
その他にも
- 何に一番腹を立てているか
- どうなったら後悔するか
- 何か最悪の事態か
- 今抱えている不安は
- どんな嫉妬心があるか
などなど。
ネガティブな感情もしっかりと聞き込むのです。
こういった内容は他の営業スタッフはほとんど聞いていないでしょう。
お客様の本心を読み取れるからこそ、他の営業スタッフとは一味違った提案ができるのです。
あなたの質問リストにネガティブな質問を追加する
ここでやって頂きたいことがあります。
あなたの質問リストをチェックしてください。
- ポジティブを引き出す
- 購買意欲が上がる
- モチベーションが高くなる
- 話をしてワクワクする
といった内容が多いのではないでしょうか?
この手の内容の質問事態は悪くはありません。
そのリストに“お客様のネガティブな感情”に関する項目を追記するといいのです。
ネガティブな感情の持つ力は大きく、お客様の提案に大きく影響します。
これを聞き取り提案に組み込んでいくことで内容がグッと深くなるのです。
まずはこちらから悩みや不安を話す
ここで注意点があります。
ネガティブな質問は取り扱いが難しいのです。
ただ単にお客様に「何か抱えている不安はありますか?」といった聞き方をしたとします。
ほとんどのお客様は「う~ん、別にないですね」といった答え方をするでしょう。
恥ずかしい部分はそう簡単に人に話さないからです。
その場合「私自身もこういった不安がありましてね」と自己開示をするのです。
返報性の法則というものがあり”相手が開示した情報と同等な情報を開示する”と言った心理があります。
こちから自己開示することで、お客様がだんだんと「そうそう、実は私にもこういった不安がありましてね」といった話をしてくれるようになるのです。
ちょっと照れくさい感じもありますが、まずは自分から話すようにしましょう。
モチベーションパーソンを聞き出す
お客様のネガティブを聞き出すようする、これだけでも他の営業スタッフとかなり差がつけられます。
さらにできる方は“モチベーションパーソンを聞く”をということをやってみてください。
例えばお客様に対して「ガッカリされたくない人は?」と聞いてみるのです。
- 家族、息子、娘
- 同僚、後輩、上司
- 同級生、何かの仲間
などなど。
その人によって違ってくる。
あるお客様は「息子にバカにされるような父親には絶対になりたくない」と感情を込めて話してくれました。
ということは息子さんがモチベーションパーソンになります。
息子がモチベーションパーソンだと分かれば、ポイントで「これは息子さんも喜びますね」と言ってみたり、さりげなく「息子さんも尊敬するでしょうね」と言ってみたりするのです。
こういったフレーズはとても効果的なのです。
まずはディープヒアリングを心がけてください。
ポジティブな内容だけでなくネガティブな内容もしっかり聞き取るのがポイントです。
さらにできる人はモチベーションパーソンまでヒアリングしましょう。
トップ営業スタッフがやっているディープヒアリング、ぜひ参考になさってください。
参考文献:「稼げる営業マン」と「ダメ営業マン」の習慣
「稼げる営業マン」と「ダメ営業マン」の違いは、ズバリ『些細な習慣の違い』です。
小さな習慣や考え方、行動の違いから稼げる営業マンを目指すための本です。
7年間のダメ営業マンから稼げる営業マンに変わった経験を持つ私からの50項目のメッセージです。
1項目4ページで読み切りタイプのため、どこからでも読めます。
たった1つの習慣が変わっただけで流れが変わります。
これをきっかけにして、ぜひ稼げる営業マンになってください。
Amazon.co.jp:「稼げる営業マン」と「ダメ営業マン」の習慣:菊原 智明
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PROFILE
営業サポート・コンサルティング(株)代表取締役
菊原 智明(きくはら ともあき)