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編集者のようにヒアリングして、裁判官のようにチェックする

作成者: 菊原 智明(きくはら ともあき)|Nov 20, 2024 8:17:06 AM

経営者や営業マン向けの営業サポートコンサルティングを行っている菊原と申します。「対人恐怖症」にまで陥りながらも新たな営業スタイルを確立してトップ営業マンになった私の営業の考え方をシリーズで配信していきます。

第14回目の今回は「ヒアリングの質はガラッと変える方法」をテーマにお話し致します!!

新型コロナウイルスの影響で営業方法が従来から様変わりしている中で、営業方法に迷うことが増えてきた方に少しでもお力になれば嬉しいです!

営業がホワイト化されたことで新たな問題を生み出している

私は企業研修の他に個人の営業スタッフのコンサルティングもさせて頂いております。

営業スタッフAさんと個人コンサルティングをした時のことです。

Aさんは広告代理店の若い営業スタッフです。

勉強熱心で営業についてよく学んでいます。

広告代理店というと”ブラックでかなりハードな営業をしている”というイメージをもっていましたが、今はそうではないようです。

ホワイト化され残業や休日出勤は基本的にナシ。

上司から厳しく指導されたり、昔ながらのやり方を押し付けられたりすることもありません。

自分のペースでできると言います。

一見いい環境に思えますが、Aさんは「このままやっていても成長しないし、将来が不安」という悩みを抱えています。

ブラック企業は叩かれますが、ホワイトはホワイトで問題なのです。

う~ん、なんとも難しい時代になりました。

ホワイト化されたといえ営業ですからノルマがあります。

Aさんの悩みは「与えられたノルマを達成できない」ということでした。

リストラギリギリのラインでかなり苦しい立場だと言います。

会社では積極的には指導されないため、外部へ助けを求めたのです。

今後もAさんのような営業スタッフが増えると思われます。

第一印象もトークもいいのになぜか結果が出ない

Aさんは目立つ感じではありませんが”誠実に仕事をやってくれる”といった雰囲気を醸し出しています。

これは営業スタッフの印象としてはプラス材料です。

結果を出す営業スタッフとしての第一印象はクリアしています。

続いて”どんなトークをしているか”を聞いてみました。

  • 警戒心を解くトーク
  • しっかりと自己紹介する
  • お客様から引き出すトーク

などなど。

営業について勉強していることもあり、とてもよく考えられています。

話を聞けば聞くほど「どうして結果が出ないのだろう」と不思議になったのです。

営業スタッフから疑われたらいい気持ちはしない

その後もいろいろ話を聞き込んでいきました。

その会話の中で「なかなかお客様は本音を話してくれませんから」というようなことを言っていました。

Aさんの言う通りでお客様はすぐに本音など話してくれません。

確かにそうなのですが、気になったのでこのあたりを掘り下げてみます。

すると「たいていのクライアントはウソをつきますからね」という言葉が出てきたのです。

これも間違いではありません。

しかし、目の前のクライアントに対して「どうせ真実ではないのだろう」と疑い過ぎるのはいい事ではありません。

もしあなたが合う立場だとして、営業スタッフが“いかにも疑っている雰囲気”で質問してきたらどうでしょうか?

答えても「本当にそれでよろしいですか?」などと言ってきます。

これではいい気持がしないでしょう。

私はAさんに「疑われながら質問されたらどうですか?」と聞いてみました。

すると、すぐに「それは嫌ですよ」と答えます。

今回のコンサルティングでは「聞く時は疑わず素直に聞いてください」とアドバイスをしました。

素直に聞くと意識しただけで何倍も聞き取れるようになった

それからしばらくしてのことです。

Aさんは「素直に聞くようになってからヒアリングが楽しくなった」という報告をしてくれます。

「どうせウソなんだろう・・・」と疑いながら聞くより、素直に聞いた方がお互いに気持ちがいいものです。

今までの何倍も要望を聞き取れるようになったといいます。

Aさんに聞き方の指導をしたわけでもなく、ヒアリング内容を変えたわけでもありません。

“素直に聞く”という意識の違いだけで、何倍も聞き取れるようになりました。

そこで結果を出しており、今もなお活躍しているのです。

編集者の取材のようにヒアリングする

“お客様はすぐには本音を話さない”

これは事実です。

たいていのお客様はすぐに検討するとしても「まぁ、2~3年先で考えています」と回答すしたりします。

予算にしても、仮に本当は2500万円なのに「なんとか1800万円でおさえたいと思っています」などと大幅に低い金額を言ってくるのが普通です。

こういったことを踏まえたとしても、素直に聞いてほしいのです。

ヒアリング時は編集者になった気持ちで“お客様を取材する”といったイメージで聞き込むようにします。

編集者であれば面白い記事を書くためにじっくりと話を聞きます。

面白いエピソードはもちろん、“詳細やエビデンス”をしっかりと聞き取っておく必要があるのです。

可能ならICレコーダーに録音してもいいでしょう。

お客様が嫌がるようでしたら、その時はしっかりとメモしておけばいいのです。

ヒアリングした内容を厳しくチェックする

ヒアリングした内容に対しては、厳しくチェックします。

イメージは“神経質な裁判官”のように1つ1つチェックしていくという感じです。

録音したものや、メモしたものを書き出しじっくりとチェックしていきます。

その時は気づかなくても、冷静になって効いてみてそれで本音が見えてくることもよくあります。

時には「もう少しここを聞いておけばよかった」という部分も出てくるでしょう。

それは次回にしっかりと聞き取ればいいのです。

まずはお客様の話を編集者になった気分で素直に聞くようにしてください。

そのあと裁判官のようにチェックするのです。

考え方1つでヒアリングの質はガラッと変わります。

ぜひ今回のコツを意識しながらヒアリングしてみてください。

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ぜひ参考になさってください。

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