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リード獲得・商談化率が上がる!BtoBマーケティングKPIの設計術

作成者: B2B Compass編集部|Jul 3, 2025 3:00:00 AM


BtoBマーケティングとは、企業間取引における商品やサービスのマーケティング活動を指します。この分野では、ターゲットとなる企業のニーズを的確に捉え、効果的な戦略を展開することが重要です。

その中で、適切なKPI(重要業績評価指標)の設計は欠かせないものとなります。適切なKPIを設定することで、マーケティング成果を客観的に評価し、改善のための具体的なアクションを見出すことができるためです。

この記事では、BtoBマーケティングにおけるKPI設計の重要性とその具体的な手法について解説。企業のマーケティング活動をより効果的にするためのヒントを提供します。

BtoBマーケティングにおけるKPI設計の重要性

BtoBマーケティングにおけるKPIの設計は、企業がそのマーケティング戦略を評価し、改善するための重要な役割です。具体的な役割としては、主に以下の4つが挙げられます。

  1. 営業とマーケティングの連携状況を可視化できる
  2. 長期的な購買プロセスの進捗管理に役立つ
  3. 施策の費用対効果を明確にできる
  4. データに基づいた改善サイクル(PDCA)を回せる

営業とマーケティングの連携の可視化

KPIを設定することにより、営業とマーケティング部門が共通の目標に向かって進むための基盤を提供します。

具体的には、マーケティング活動によって発掘した有望見込み客数や、営業視点でアプローチに値する見込み客数などの指標を共有することで、両部門間の効果的なコミュニケーションを促進できるでしょう。

これにより、部門間のシナジー効果が生まれ、組織全体の効率が向上します。

購買プロセスの進捗管理

BtoBの購買プロセスは通常、複数のステークホルダーが関与し、長期にわたるものです。KPIを用いることで、プロセス全体の進捗を視覚化しやすくなります。具体的な数値を用いて、どのステージで顧客が滞っているかを特定し、適切な対応策を講じることが可能です。

例えば、ターゲット層に対して自社ブランドやプロダクトが認知されてから、関係性を構築するプロセスを経て、有望顧客化するまでの各フェーズにおける滞留時間の分析が挙げられます。

施策の費用対効果の明確化

限られた予算の中で最大の効果を得るためには、各施策の結果を正確に測定し、最も効率的な方法を選択することが求められます。

ROI(投資利益率)やCAC(顧客獲得コスト)などの指標を用いることで、どの施策が最も費用対効果が高いかを評価し、予算配分を最適化できるでしょう。

PDCAサイクルの推進

KPIの設計により、データに基づいたPDCAサイクル(計画、実行、評価、改善)を回すことが可能になります。これにより、持続的な成長を促進し、組織全体の業務効率や効果を高め、競争力を維持できるのです。

さらに、KPIを定期的に見直すことで、変化する市場条件やビジネス環境に柔軟に対応することができます。

これらの要素を考慮することで、BtoBマーケティングにおけるKPIは組織の成功に大きく貢献するでしょう。

効果的なKPIの設定は、データドリブンな意思決定を促し、企業が市場での競争力を維持し、成長するための鍵となります。 

 

BtoBマーケティング特有の指標設計の考え方

BtoBのビジネスにおいて、効果的な指標設計は成功の鍵です。設計時における重要な考え方としては、以下などが当てはまります。

  1. リードの質(MQL・SQLなど)を評価指標に含める
  2. ファネルの各ステージごとにKPIを設定する
  3. 営業活動と連動したKPIを設計する
  4. LTVやCACなど、収益性を踏まえた指標を用いる
  5. ナーチャリング活動の成果を測る指標を設ける

リードの質(MQL・SQLなど)を評価指標に含める

まず、リードの質を評価指標に含めることが重要です。具体的には、MQL(Marketing Qualified Lead)やSQL(Sales Qualified Lead)を活用し、質の高いリードを識別します。

MQLはマーケティング活動によって獲得し、自社プロダクトの導入便益が理解され、商談化しやすいと判断できるリードです。一方SQLは営業チームがアプローチする準備が整ったリードを指します。これにより、マーケティングと営業の連携が強化され、効率的な営業プロセス管理が可能となるのです。

リードの質を測定することにより、マーケティングキャンペーンの効果をより正確に評価できます。

ファネルの各ステージごとにKPIを設定する

次に、ファネルの各ステージごとにKPIを設定します。

例えば、認知度向上、興味喚起、意思決定、購入行動といった各ステージでのパフォーマンスを測定することで、顧客がどのステージで離脱しているのかを把握し、改善策を講じることができるでしょう。

これにより、マーケティング戦略の最適化が図れるとともに、顧客体験の向上にもつながります。

営業活動と連動したKPIを設計する

営業活動と連動したKPIの設計は、営業チームのMQL対応率や商談化率、受注率といった主要な成果指標を可視化し、目標達成に向けた行動を促進します。

営業チームがどの程度のリードを追跡し、どのように成約につなげているかを具体的に把握することで、より的確な戦略を立案できるのです。

LTVやCACなど、収益性を踏まえた指標を用いる

LTV(顧客生涯価値)やCAC(顧客獲得コスト)など、収益性を踏まえた指標を活用することで、ビジネスの持続可能性を高めることが可能です。LTVは顧客が生涯にわたって企業にもたらす総利益を示し、CACは新規顧客を獲得するためにかかるコストを示します。

これらの指標は、リソースの最適な配分を促し、長期的な利益を追求する上で重要です。特に、LTVとCACの比率を最適化することは、投資対効果を最大化するための鍵となります。

ナーチャリング活動の成果を測る指標を設ける

ナーチャリング活動の成果を測る指標を設けることも不可欠です。ナーチャリングプロセスは、潜在顧客との関係性を醸成し深めていき、最終的に購入に結び付けるための重要なステップです。

メールリンククリック状況、Webサイト上の各種コンテンツの閲覧状況(時間・頻度)などの指標を用いることで、ナーチャリング活動の効果を評価し、より効果的な顧客関係構築をサポートします。 

BtoBマーケティングファネル別KPI体系  

マーケティングファネルにおけるKPIの設定は、各段階での効果測定を可能にし、戦略の精度を高めるために不可欠です。ファネルごとに最適なKPIを分類する場合、例として以下のように整理できます。

ファネル 目的 主なKPI例
認知・興味喚起 自社や製品・サービスの存在を知ってもらい、興味を持ってもらう 検索流入数、エンゲージメント率、SNSリーチ数、フォロワー増加数、メールマガジン登録数など
検討・比較段階 見込み顧客が具体的な選択肢として自社を比較・検討する Webサイト訪問者数、ホワイトペーパーや資料のダウンロード数、メールマガジン開封・クリック率など
商談・成約段階 実際の商談に進め、成約・契約を獲得する 商談化率、商談成約率、平均成約単価、顧客獲得コストなど
顧客維持・関係強化 顧客満足を高め、継続・アップセル・紹介を促す 顧客満足度スコア、ネットプロモータースコア、顧客生涯価値、リピート購入率、チャーン率など

 

認知・興味喚起段階の効果的な指標

特に認知・興味喚起段階では、ブランドや製品をターゲット企業に知ってもらうことが主な目的となります。

この段階での効果的な指標としては、まずブランド認知度が挙げられるでしょう。これは、調査やアンケートを通じて、どれだけの人がブランドを知っているかを測定します。

また、自社・プロダクトウェブサイトに訪問するユニークユーザー数やビジネスSNSとしての代表格であるLinkedInページのフォロワー数等も重要です。これらは、ターゲット顧客がどのくらいの頻度でブランドに触れているかを示します。

さらに、コンテンツのエンゲージメント率、例えば、投稿への「いいね」やシェアの数も指標に含まれます。エンゲージメントを見ることで、発信したメッセージがどれほど興味を引いているかがわかるため重要です。

これらの指標を総合的に活用することで、認知度と興味喚起の効果を正確に評価し、次の戦略に活かすことが可能でしょう。 

検討・比較段階の具体的なKPI

検討・比較段階におけるKPIは、潜在顧客が自社製品やサービスを他の選択肢と比較し、購入に向けた具体的な検討を行うプロセスを可視化するための重要な指標です。

この段階でのKPIには、主にリードナーチャリングの効果を測定するための指標が含まれます。具体的なKPIとしては、ウェブサイトの訪問者数、リードの質、メールキャンペーンのクリック率、そしてホワイトペーパーや事例紹介資料のダウンロード数などが挙げられるでしょう。

これらの指標は、顧客がどの程度情報を取得し、興味を持っているかを示します。また、ソーシャルメディアのエンゲージメント率や、ウェビナーやオンラインイベントへの参加者数も重要なKPIです。

これらのデータを分析することで、どのコンテンツが最も効果的であるかを判断し、マーケティング戦略を最適化することが可能です。

さらに、顧客アンケートやフィードバックを活用することで、顧客のニーズや懸念事項を把握し、よりパーソナライズされたアプローチを開発する手助けとなります。

商談・成約段階の定量評価方法

商談・成約段階は、マーケティングファネルにおける重要なフェーズであり、ここでのパフォーマンスを定量的に評価することがビジネス全体の成長に直結します。



この段階のKPIとしては、まず「商談成立率」が挙げられるでしょう。これは商談件数に対する成約数の割合を示す指標で、営業チームの効果的なアプローチと提案力を評価するのに役立ちます。

また、「平均成約単価」は、商談が成立した際の平均売上を測定し、収益の質を把握するための重要な指標です。

ほか、「顧客獲得コスト(CAC)」も考慮すべきです。これは新規顧客を獲得するために必要なコストを計算し、マーケティング及び営業活動の費用対効果を評価します。

顧客維持・関係強化の測定アプローチ

顧客維持と関係強化は、企業の長期的な成功において欠かせない要素です。この段階でのKPIは、顧客の満足度や忠誠度を測定し、ブランドとの継続的な関係を築くための指標となります。

代表的なKPIには、顧客満足度スコア(CSAT)、ネットプロモータースコア(NPS)、顧客生涯価値(CLV)、リピート購入率、チャーン率などがあります。

顧客満足度スコアは顧客の満足度を数値化し、製品やサービスの質を評価するのに役立つでしょう。ネットプロモータースコアは顧客が他者にブランドを推薦する可能性を測定し、忠誠度の指標となります。

顧客生涯価値は顧客が生涯にわたってもたらす利益を評価し、長期的な収益性を分析できます。リピート購入率は過去の購入者が再度購入する割合を示し、顧客のロイヤルティ測定につながる指標です。

チャーン率は一定期間内にサービスを解約した顧客の割合を示し、改善すべきポイントの発見に役立ちます。

わたしたち電通B2Bイニシアティブでは、BtoB事業活動全般の戦略立案はもちろんのこと、具体的な施策の実行から最終的な成果を分析・改善し続けるためのサイクルの創出まで伴走支援が可能です。

支援の詳細については、以下をご覧ください。

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自社に最適なBtoBマーケティングKPI設計の5ステップ  

自社に最適なKPIを設計するためには、戦略的かつ体系的なアプローチが求められます。

以下に示す5つのステップを踏むことで、効果的なKPI設計を行うことができるでしょう。

  • ステップ1:事業目標の明確化と関係者の合意形成
  • ステップ2:パイプライン管理の整備と課題特定
  • ステップ3:測定可能で実用的な指標の選定
  • ステップ4:測定・運用体制の構築
  • ステップ5:継続改善の仕組みづくり

ステップ1:事業目標の明確化と関係者の合意形成

まず、ステップ1では、事業目標を明確にし、関係者全員の合意を形成することが重要です。これにより、全員が同じ方向を向き、共通の目標に向けて努力することが可能になります。

例えば、売上増加、リード獲得、顧客維持率の向上など、具体的な目標を設定することで、指標がより具体性を持ちます。
ここでのポイントは、SMART(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)な目標を設定することです。

ステップ2:パイプライン管理の整備と課題特定

次に、ステップ2では、現在のパイプライン管理体制を整備し、潜在的な課題を特定します。これにより、どのプロセスが最適化を必要としているかが明らかになるでしょう。

BtoBマーケティングでは、リードの質やコンバージョン率などの指標を通じて、どの部分が改善を必要としているかを把握することができます。さらに、顧客の購買プロセスを理解し、どの段階での介入が効果的かを分析することも重要です。

ステップ3:測定可能で実用的な指標の選定

ステップ3では、選定する指標が測定可能であり、実際の業務において実用的であることを確認する必要があります。

これにより、KPIが実際の意思決定に役立つものになるでしょう。例えば、リードタイムや顧客獲得コスト(CAC)など、具体的で数値化できる指標を選ぶことが求められます。

また、これらの指標がどのように業績に寄与するかを明確にすることで、関係者の理解と協力を得ることができます。

ステップ4:測定・運用体制の構築

ステップ4では、KPIの測定と運用を支える体制を構築。これには、データの収集方法や分析手法の確立、適切なツールの導入が含まれます。

CRMシステムやマーケティングオートメーションツールを活用することで、データの一元管理とリアルタイムでの分析が可能となり、より迅速な意思決定が可能になるでしょう。

さらに、データのセキュリティとプライバシーを確保することも重要です。

ステップ5:継続改善の仕組みづくり

最後に、ステップ5では、継続的な改善の仕組みを整えましょう。定期的にKPIの効果を評価し、必要に応じて調整を行うことで、常に最適な状態を維持できるのです。

市場環境やビジネスモデルの変化に応じて、KPIを見直し、柔軟に対応することで、持続的な成長が実現します。フィードバックループを設け、関係者間での定期的なコミュニケーションを促進することも、改善の鍵となるでしょう。

これらのステップに従うことで、自社に適したKPIが設計され、BtoBマーケティング戦略が効果的に実行されることが期待できます。

効果的なKPIは、組織の全体的なパフォーマンスを向上させ、競争力を高めるための強力なツールとなるのです。

BtoBマーケティングにおけるKPI活用の成功パターンと失敗パターンを比較   

KPIを設計したり見直したりする際、いくつか気をつけておくべきポイントが存在します。ポイントを押さえることで、自社に最適なKPIを設計でき、効果的な運用が実現するのです。

一方、失敗につながるパターンも存在します。

ここでは、KPI設計における成功パターンと失敗パターンを列挙し、最適なKPI設計の考え方をサポートします。

KPI活用の成功パターン

  1. 経営・現場の目的と整合したKPI設計
  2. SMARTなKPIを設定
  3. 定期的なモニタリングとレビュー
  4. KPIが“行動”に結びついている
  5. 複数のKPIをバランスよく運用
  6. ボトルネックの特定にKPIを活用

成功パターン1:経営・現場の目的と整合したKPI設計

まず、成功のためには経営層と現場の目的に完全に整合したKPIを設計することが重要です。これにより、企業全体が共通の目標に向かって動くことが可能となり、組織としての一体感を高めます。

適切に整合されたKPIは、社員のモチベーションを維持し、目標達成に向けた努力を促進できます。特にBtoBでは、営業部門や顧客サポート部門など、複数の部門が連携する必要があるため、KPIが各部門の活動を統合する役割を果たすのです。

成功パターン2:SMARTなKPIを設定

次に、KPIを設定する際にはSMART(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)な基準を用いることが重要です。

具体的で測定可能、そして達成可能な目標を設定することで、従業員は何を目指せばよいのかを明確に理解し、効率的に行動できます。

また、目標が時間的に制約されていることで、計画的かつ戦略的に進行状況を管理することが可能です。例えば、四半期ごとの成果をKPIとして設定することで、短期的な目標と長期的な戦略の両方を見据えた運用が可能になります。

成功パターン3:定期的なモニタリングとレビュー

さらに、定期的なモニタリングとレビューを行うことも成功の鍵です。これにより、KPIが実際の行動にどのように結びついているかを確認し、必要に応じて戦略を調整することができます。

このプロセスは、目標達成への進捗を追跡し、改善ポイントを特定するために不可欠です。特にBtoBマーケティングでは、顧客との契約期間やプロジェクトの進捗状況など、長期にわたる視点でのモニタリングが重要です。

成功パターン4:KPIが“行動”に結びついている

KPIが効果的に活用されるためには、設定された指標が具体的な行動に結びついていることが不可欠です。

単に数値目標や結果を追い求めるのではなく、日々の業務における具体的な行動やプロセスが明確に定義され、それがKPIとして反映されることが成功の鍵となります。

例えば、営業チームの場合、売上高を追うだけでなく、その売上を達成するための電話件数や訪問件数といった具体的な行動をKPIとして設定することが有効です。

成功パターン5:複数のKPIをバランスよく運用

また、複数のKPIをバランスよく運用し、特定の指標に偏りすぎないようにすることで、企業全体の健全な成長を促します。

バランスの取れたKPIの設定は、企業内の異なる部門間での調整を円滑にし、全体としてのパフォーマンスを向上させます。

例えば、売上高だけでなく顧客満足度やブランド認知度などのKPIも併せて考慮することで、包括的なマーケティング戦略を展開できるでしょう。

成功パターン6:ボトルネックの特定にKPIを活用

最後に、KPIを活用してリード獲得から成約に至る各プロセスのボトルネックを特定することが重要です。これにより、問題点を迅速に発見し、改善策を講じることができます。
たとえば、MQLからSQLへの移行率が著しく低い場合、ナーチャリング施策やリードクオリフィケーション基準に課題がある可能性が考えられます。

このように、KPIを通じて問題のある工程を可視化し、該当フェーズに対する施策を講じることで、営業・マーケティング全体の歩留まりを改善できます。

KPI活用の失敗パターン

  1. 目的と合っていないKPI設定
  2. KPIが多すぎて管理が形骸化
  3. 数値だけを追い、行動改善が伴わない
  4. PDCAを回さず放置
  5. KPIが不明確・定義が曖昧

失敗パターン1:目的と合っていないKPI設定

企業の全体戦略やビジネス目標と一致しない指標を追い続けると、リソースの浪費と従業員のモチベーション低下を招きます。

例えば、売上を最大化したいのに、顧客数の増加だけに注目してしまうと、顧客の質が犠牲になる可能性があるでしょう。

KPIを設定する際には、企業の長期的なビジョンと短期的なゴールが一致するように工夫し、定期的に見直すことが重要です。

失敗パターン2:KPIが多すぎて管理が形骸化

管理が複雑化し、各チームが異なる指標に基づいて行動するため、組織全体の方向性が不明確になります。これは、組織内のコミュニケーション不足を招き、本質的な分析が行われず形骸化する恐れがあるでしょう。

優先順位を設定し、最も重要なKPIに焦点を絞ることで、チームが一丸となって目標に向かうことができます。

失敗パターン3:数値だけを追い、行動改善が伴わない

数字だけを追うことで、顧客体験や従業員の満足度といった定量化しにくい要素が見過ごされることがあります。これにより、短期的な成果にとらわれ、長期的な成長が阻害されるリスクがあるでしょう。

定性的なデータも取り入れ、KPIの背景にあるプロセスや顧客の声を理解することが大切です。

失敗パターン4:PDCAを回さず放置

設定したKPIを放置することで、改善の機会を逃し、状況が悪化する可能性があります。計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Act)のサイクルが回らないと、KPIの有効性を失うことにつながりかねません。

定期的にKPIをレビューし、必要に応じて調整することで、継続的な改善を図りましょう。

失敗パターン5:KPIが不明確・定義が曖昧

KPIが明確に定義されていないと、組織全体での共通理解が得られず、混乱を招くことになります。これにより、異なる解釈が生まれ、目標達成が困難になるでしょう。

KPIを設定する際には、具体的な定義を行い、全従業員に対してそれがどのように測定されるのかを明確に伝えることが重要です。

自社のKPI設計を見直し、効果的なBtoBマーケティング運用を推進しよう 

BtoBマーケティングでは適切なKPIを設定することで、営業とマーケティングの連携強化や顧客の購買プロセスの可視化、施策の費用対効果を明確にすることができます。これにより、企業はデータに基づいた改善サイクルを回し、持続的な成長を実現できるのです。

これからのステップとして、自社の事業目標を明確にし、それに合ったKPIを設計することが求められます。

また、定期的にKPIを見直し、実際の業務に即した改善を行うことも重要です。具体的な行動として、まずは現状のKPIを再確認し、必要であれば見直しを行うことから始めましょう。

最後に、KPIは単なる数値ではなく、具体的な行動の指針となるべきです。全社員がそれを理解し、日々の業務に活かすことで、組織全体のパフォーマンスを向上させることができます。

今すぐ、自社のKPIを見直し、マーケティング活動の効果を最大化しましょう。

わたしたち電通B2Bイニシアティブは、BtoB事業の成長を加速させるデマンドジェネレーションとブランディングのプロフェッショナルです。 電通グループの強みである広範なネットワークと豊富なデータ資産、そしてBtoBに特化した専門チームの知見を活かし、以下の領域をトータルで支援します。


  • 事業戦略の立案
  • 顧客体験(CX)の最適化
  • マーケティング/営業活動の支援
  • DX導入


わたしたちの核にあるのは、広告コミュニケーションで培ってきた「人の心を動かす力」です。この力を活用し、経営・人材・組織・事業といったあらゆるレイヤーにおける課題に向き合いながら、具体的な施策の実行から最終的な成果を分析・改善し続けるためのサイクルの創出まで伴走します。

単なる「施策の提供」にとどまらず、強いブランドづくりや売れる仕組みの構築を通じて、企業の持続的な成長と信頼性の高いパートナーシップの実現を目指します。

BtoBマーケティングプロセス設計から実行までももちろん対応可能です。ぜひ一度ご相談ください。

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