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グローバルマーケティングに必須なメトリクスとツールとは:その2

作成者: B2B Compass編集部|Sep 27, 2024 1:26:43 AM

前回の記事で主要な指標と主要なマーケティングチャネルのご紹介をしました。今回の記事では、引き続きマーケティングチームが時間や労力、予算を投入すべきチャネルを解説します。


オーガニックソーシャルメディア

最近の調査*によると、BtoBビジネスの購入者の75%、そして経営層や役員の84%が、購入を決定する際にソーシャルメディアを活用していることが明らかになっています。

BtoBの購入者は、ブランドの投稿や広告を見ただけで即決することは少ないかもしれません。しかし、ソーシャルメディアをうまく活用することで、ブランドへの信頼が築かれ、見込み顧客が解決策を探しているときにあなたのブランドを思い出してもらえる可能性が高まります。

ソーシャルメディアには、Facebook、X(旧Twitter)、Pinterest、Reddit、Instagramなどさまざまなプラットフォームがありますが、特にBtoB向けではLinkedInが欧米で人気があります。

<オーガニックソーシャルメディアに投資するメリット>

  • ブランド認知を高める:ソーシャルメディアで多くの人にブランドを知ってもらえる。
  • オーディエンスとの交流を深める:フォロワーとコミュニケーションを取ることで、関係を強化できる。
  • 双方向のコミュニケーションを促進する:ユーザーからのフィードバックを得たり、質問に答えることで、信頼関係を築ける。
  • 感情的なつながりを生む:ブランドの物語を共有して、顧客との感情的なつながりを深められる。
  • ソーシャルリスニングを活用する:競合他社をモニターし、市場のトレンドを把握できる。

 

オーガニックでソーシャルメディアを運用する場合、有料広告と異なり、初期投資が少なく、限られたリソースで効果的にオーディエンスにリーチできます。しかし、成果が出るまでには時間がかかることがあり、特にゼロからフォロワーを増やすには努力と時間が必要です。

オーガニックソーシャルメディアの効果測定とベンチマーク>

ソーシャルメディアは、ブランドを親しみやすくし、ユーザーに印象を残すための大事なツールです。また、ここで発信するコンテンツを通じて、ユーザーをウェブサイトに誘導したり、メールニュースレターに登録させたりすることもできます。成功を測るポイントは、ソーシャルメディアでの取り組みがどれだけ価値を提供できているか、そしてそれがどれだけ成果につながっているかです。

以下は、オーガニックソーシャルメディアの効果を測定するための主な指標です。

 

  • エンゲージメント率:投稿に対する「いいね」やコメント、シェアなど、ユーザーとのやり取りの度合い。
  • リーチ:投稿がどれだけ多くの人に届いたか。
  • フォロワーの増加:フォロワーがどれだけ増えたか。
  • サイトへの誘導:ソーシャルメディアからどれだけの人がウェブサイトに訪れたか。
  • コンバージョン率:ソーシャルメディアからの訪問者が実際に行動(購入、登録など)に結びついた割合。
  • ターゲットとの一致率:理想の顧客にどれだけアプローチできているか。

また、どの投稿がどのくらいの効果を発揮したかを把握するために、UTMパラメータなどのトラッキングツールを使って、ソーシャルメディアからのトラフィックを正確に測定することが重要です。

<オーガニックソーシャルメディアツール>

オーガニックソーシャルメディアの活動や効果を最大化するために、マーケターが利用できる代表的なツールにはどのようなものがあるでしょうか。

 

  • コンテンツプランニング・スケジューリングツール:ソーシャルメディアの投稿を効率的に作成、整理し、さまざまなプラットフォームで自動的に配信するためのツールです。
  • コンテンツ作成・デザインツール:視覚的に魅力的でプロフェッショナルなグラフィックや画像、動画などを簡単に作成できるツールです。
  • ソーシャルリスニング・モニタリングツール:ソーシャルメディア上での会話やブランドに関する言及を追跡し、ユーザーの声や業界のトレンド、ブランド認知の状況を把握するのに役立ちます。

ソーシャルメディア広告

ソーシャルメディア広告を活用することで、ソーシャルメディア上での存在感をさらに強化できます。有料広告(PPC)やスポンサー投稿を活用して、特定のターゲットオーディエンスにメッセージを届けることが可能です。ソーシャルメディア広告では、細かくターゲティングしたオーディエンスにもリーチでき、フォロワーやその友人以外の層にも影響を与えられます。

<ソーシャルメディア広告に投資するメリット>

  • オーガニック投稿で伝えたメッセージを強化する。
  • 興味や位置情報、人口統計などに基づいて精密なターゲティングが可能。
  • リマーケティングにより、過去にウェブサイトを訪れたユーザーに再アプローチする。
  • 迅速な結果とROIを期待できる。
  • LinkedInでのインフルエンサーマーケティング戦略を開発・促進できる。

 

ソーシャルメディア広告は、オーガニック手法に比べてROIや結果をすぐに得られる反面、広告費用が発生します。どの方法が最も効果的かは、ビジネスの目標やターゲットオーディエンス、業界特性、利用可能なリソースに応じて異なります。

ソーシャルメディア広告の評価と測定>

ソーシャルメディア広告の効果を測定する際には、オーガニックソーシャルメディアと同様の指標を使用しますが、有料の場合は特に迅速なROIを期待できます。マイクロターゲティングを活用することで、購買意欲の高い見込み顧客に効率よくリーチし、より早く取引を成立させることが可能です。

有料ソーシャルメディアツール>

ソーシャルメディア広告で使用するツールは、オーガニックソーシャルメディアで使用するツールと同じです。ただし、違いは費用がかかる点です。ソーシャルメディア広告では、特定のターゲットオーディエンスに向けてコンテンツを効果的にプロモーションできる専用プラットフォームがあります。

インテントデータ

特定のチャネルに限った話ではありませんが、インテントデータは、マーケターにとって非常に重要な情報の一つです。インテントデータを活用することで、各チャネルのパフォーマンスを最適化することができます。実際に、95%のマーケターが複数のインテントデータソースをマーケティング活動に活用しており、93%が複数のチャネルでインテントデータを使用していると報告しています(弊社調べ)。インテントデータは、既存のマーケティング戦略を強化し、取り組みの効果を向上させます。すでにあなたのソリューションに関心を持っている見込み顧客に対し、個別に最適化されたメッセージでより効果的にアプローチすることが可能になります。

インテントデータを活用することで、見込み顧客がカスタマージャーニーのどの段階にいるかをより正確に把握でき、既存のマーケティングチャネルをさらに強化できます。適切に活用すれば、インテントシグナルに基づいてターゲットオーディエンス向けのメッセージを調整し、認知からロイヤルティまでのプロセスを効果的に進めることができます。実際、Foundryの調査によると、インテントデータを活用したターゲティングキャンペーンは、従来のターゲティングキャンペーンよりも2.5倍の効果を発揮しています。

<インテントデータを活用するメリット>

  • オーガニックソーシャル:より具体的なメッセージをもって見込み顧客と関わり、ブランド認知を高めることができます。
  • 検索広告およびソーシャル広告:顧客が既に求めているソリューションに基づいてカスタム広告をターゲティングし、検討段階にいる顧客に効果的にアプローチします。
  • オーガニックトラフィック:コンテンツ戦略を導き、ブランドエクイティを構築することで、ユーザーの行動を促し、意思決定プロセスをサポートします。
  • メール:オーディエンスをセグメント化し、パーソナライズされたメッセージやソリューションを提供して、カスタマージャーニーを促進します。

インテントデータツール>

マーケティングチャネルを最適化するために、さまざまなインテントデータツールが利用されています。選定の際に、特に注目すべきポイントは以下の通りです。

 

  • データの質と正確性:データが正確で信頼できるものであるかどうかを確認しましょう。
  • データのカバー範囲と深さ:どの程度の範囲と詳細度でデータをカバーしているかが重要です。
  • 他のシステムとの連携オプション:使用しているマーケティングツールやCRMシステムとの統合が可能かどうかを確認しましょう。
  • データのプライバシーとコンプライアンス:GDPRやCCPAといったデータ保護規制に準拠しているかを確認する必要があります。GDPRは欧州で施行されている個人データの保護に関する規則で、CCPAは米国カリフォルニア州で施行されている消費者のプライバシーを保護する法律です。

 

以上、2回にわたって、北米におけるマーケティング予算変動に対応するためのマーケティングメトリクス、チャネル、ツールの詳細と選定のポイントについてご紹介致しました。

* 参照元:WHITE PAPER Social Buying Meets Social Selling: How Trusted Networks Improve the Purchase Experience, sponsored by LinkedIn, Kathleen Schaub, April 2014